貧酸素水塊
海洋、湖沼等の閉鎖系水域で、魚介類が生存できないくらいに溶存酸素濃度が低下した水の塊のことをいいます。
通常海底では、富栄養化によって異常増殖したプランクトンが死滅して沈降しそれをバクテリアが活発に分解するため、溶存酸素濃度が極度に低下します。
海水は本来、潮汐や風によって撹拌されるため、表層から酸素が供給されます。しかし、夏になると表層付近で温められた海水は底層の冷たい海水よりも軽くなるため海水の密度勾配が生じ、混合撹拌されにくくなります。このため海底の海水に酸素が供給されなくなり、結果としてそこに貧酸素水塊が形成されます。