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伊勢湾の環境:水環境

水質
伊勢湾及び三河湾の公共利用のための水域(公共用水域)には生活環境の保全に関する環境基準が定められており、経年的に水質の監視、把握が行われています。
伊勢湾及び三河湾では、湾奥の一部の調査地点を除いて、ほぼすべての項目で環境基準を満たしている状況です。
・COD、pH、DO、大腸菌群数、n-ヘキサン抽出物質等に関する類型指定図
COD、pH、DO、大腸菌群数、n-ヘキサン抽出物質等に関する類型指定図
出典:公共用水域水質測定結果
出典:環境省HP
・全窒素、全燐に関する類型指定図
全窒素、全燐に関する類型指定図
出典:公共用水域水質測定結果
出典:環境省HP
貧酸素水塊
・貧酸素水塊とは
気温が高くなる夏には、海水表面が温められ、海底層との温度差が生じ、水の比重の違い(表層の水が軽く、冷たい水は重い)によって表層と海底層の海水の混合が起こりにくい状態になります。そのために表層の酸素を多く含んだ海水が底層に行き届かなくなります。海の底に溜った有機物を微生物は、消費する際にさらに酸素を消費し続けるために水中の酸素量がさらに少なくなります。その結果、海底の酸素濃度がすべての生物が生存困難による低酸素濃度の貧酸素水塊が生成されます。
貧酸素水塊
・海底の底質改善に向けた取組
伊勢湾は、湾口部が狭い閉鎖性の海域であり、外海との海水交換が行われにくいため貧酸素水塊や赤潮が発生しやすくなります。そこで、海底に堆積した有機汚泥から栄養塩が溶出することを抑制するため、海底の汚泥を砂で覆う方法(覆砂)や、汚泥を海底から掘削により除去する方法(浚渫)で海底環境を改善しています。
海底の底質改善に向けた取組
海底の底質改善の取組
・底層における溶存酸素濃度分布の月変化
伊勢湾底層における溶存酸素濃度分布の月変化を示します。気温が高くなる7月、8月には酸素濃度がもっとも低く、貧酸素状態となり、気温が低い月には貧酸素状態は解消されていることが分かります。
底層における溶存酸素濃度分布の月変化
出典:三重県浅海定線水質調査結果を元に作成

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