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伊勢湾の環境:生息地の環境

伊勢湾及び三河湾は、浅い海域が広く、砂浜、干潟、岩場や、栄養塩類を含む陸域からの淡水と海水が混ざり合う汽水域等、多様な自然環境が形成された海域です。しかし、干潟、浅場、藻場のような貝類や底生生物、渡り鳥の生息・生育空間が沿岸域の開発等により減少しています。
干潟の減少
干潟は、1945年(昭和20年)頃には約5,600ha存在していたが、1970年(昭和45年)頃までの約25年間で急速に減少し、近年では1945年の半分程度にまで減少しています。
干潟の減少
出典:武田和也:三河湾の漁場環境の推移−干潟・浅場及び藻場を中心に−愛知大学綜合郷土研究所:2005データを基に作成
藻場の減少
アマモの分布面積は1955年(昭和30年)頃には、伊勢湾で11,400ha、三河湾で6,800haの合計18,200ha存在していましたが、1970年(昭和45年)頃までの約15年間で数100ha程度にまで減少しています。
藻場の減少
出典:
【伊勢湾のアマモ場分布】
「1955、1970、1990」水産海洋地域研究集会、伊勢・三河湾の環境と漁業を考える 講演要旨集、2003

【三河湾のアマモ場面積】
「1955、1970」伊勢湾研究会 編:伊勢・三河再生のシナリオ‐海と人間の共生を求めて‐、八千代出版,P166,1995の分布図を元に面積を求めた
・埋立てにより喪失した干潟と藻場
1955年(昭和30年)と2000年(平成12年)における伊勢湾の干潟とアマモ場の分布を示します。湾奥部に広がっていた干潟、アマモ場が高度成長期の埋立てによって激減しました。
埋立てにより喪失した干潟と藻場
出典:三重県水産試験場だより(三重県水産研究所、2017.12)
竹島海岸の潮干狩り(昭和30年代)蒲郡市博物館所蔵
竹島海岸の潮干狩り(昭和30年代)蒲郡市博物館所蔵

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